いまからVTuberを目指す方へ『VTuberの教科書』

NovelAI Diffusionの使い方と高クオリティのイラストを作る方法【日本語解説】

最近話題のAIイラストを作れる『NovelAI Diffusion』の使い方を解説します。

画像からイラストを作れるimg2imgの方法や、具体的なプロンプト(呪文)まで紹介するので、ぜひ参考にしてください。

NovelAIとは

『NovelAI』(ノベルエーアイ)とは、人工知能を使って小説やイラストを生成できるWebサービスです。

名前の通り、文章を生成してくれるのがメイン機能ですが、最近では高クオリティな「AIイラスト」を簡単に作れることが注目されています。

ほかの類似サービスと比べて、キャラクターイラストを描く精度が高いのが最大の特徴です。

イラスト生成機能を使うには、有料プランに登録する必要があり、無料版では使えません。最も安い$10/月のプランで200回程度のイラスト生成ができます

NovelAIでこんな画像が作れます

生成したいイラストのイメージを、テキストで入力するとAIが自動的にイラストを描いてくれます

入力するテキストは「プロンプト(prompt)」や「呪文」といわれ、思い通りのイラストが出力されるように工夫して制作を進めます。

操作は特に難しいことはなく、下記のような高クオリティのイラストが数秒で完成しました。

NovelAIの制作例
「翠さん」っぽいイラスト
NovelAIの制作例
背景も作り込めます

当サイトのキャラクター「翠さん」っぽいイラストです。

はじめての操作でも数回の生成で、思い通りのものが完成しました。

さらにどんなイラストが作れるか見たい方は、Twitterを参照してもらえると、たくさんの方がアップロードしています。

AIイラストの著作権問題について

NovelAIで制作したイラストの著作権に関しては、NovelAIに帰属せず収益化も可能です。

その旨は公式ドキュメントに記載されています。

Who holds the copyright of my generation? Can I monetize my generations?

NovelAI does not claim any ownership over the images you generate and waives any responsibility that arises from usage outside the service.

(翻訳)

私の制作物の著作権は誰が持っているのですか?自分の制作物を収益化できますか?

NovelAI は、お客様が生成した画像の所有権を主張せず、サービス外での使用から生じるいかなる責任も放棄します。

NovelAI公式ドキュメント

ただし、AIイラストの利用についてはまだ様々な議論があり、倫理や規定が定まっていない状態です。

素晴らしい技術ですが、活用には十分に注意する必要があります。

NovelAIの始め方

ここからは、『NovelAI』の具体的な使い方について説明していきます。

まずは公式サイトにアクセスします。

アカウントを作成する

アカウントを作成します。

TOPページの右上にあるLoginボタンから、Sign Upの画面を開くことができます。

メールアドレスやパスワードを設定し、「Start Writing!」のボタンを選択するとメールが届きます。

メール内のリンクを開き、アカウントを有効にしましょう。

Tabletコースに変更する

イラストの生成には有料プランに加入する必要があります。

NovelAIのユーザーページ
ログイン後の画面

ログインし、左上の黄色い部分を選択し、「Take me there」のボタンを押すとプランの画面に移動します。

NovelAIプラン画面
はじめはtabletコースで十分です

イラスト生成には「Anlas」というサイト内ポイントを使用します。画像サイズによって使用するポイントは上下しますが、一枚5Anlas前後が目安です。

最も安い10ドル/月のTabletコースでは1000Anlas/月が付与されるので、200回程度はイラスト生成ができます

初めて使ってみる分には十分な量ですので、おすすめのコースです。

もっとたくさん生成したいときは、25ドル/月のOpusコースを選びましょう。

支払方法は、Paypalかクレジット決済です。

イラスト生成機能を開く

イラスト生成機能を開く

有料プランへの変更が完了したら、「Image Generation」を選択するとイラスト生成機能を使うことができます。

NovelAI Diffusionでイラストを生成する

ここからは、NovelAIでイラストを生成する際の基本的な操作方法と、設定できる項目の説明をしていきます。

基本的な使い方

NovelAI Diffusionの基本

基本的な操作は、作りたいイラストのイメージをテキストで入力し、Generateボタンを押すだけです。

数秒待てば自動的にイラストを作ってくれます。

プロンプト(呪文)を入力する

イラストを作るために入力するテキストは、「プロンプト(prompt)」や「呪文」と呼ばれます。

入力はすべて英語で行う必要があり、日本語は使えませんGoogle翻訳などを活用しましょう。

例えば、「girl, small breast, silver long hair 」などです。

単語または文章で入力し、それぞれ「, (カンマ)」で区切ります

また、キレイなイラストを作るコツですが、「masterpiece, high quality, highly detailed」をプロンプトに付け加えると良いようです。

プロンプトを強化する

プロンプトの中に特に強調したい要素がある場合は、{ }で囲むとより強化して反映されます

イラストを生成してみて、あまり要素が含まれていないと感じたときは、強化してみましょう。

一方で、[ ] で囲むと弱くすることができます。こちらはあまり使わないかもです。

Model

右側のサイドバーで、Modelの設定を下記の3種類から変更することができます。

NovelAI Diffusion Anime (Curated)

基本の設定です。普段使いはこちらを設定すれば問題ありません

公式ドキュメントには「優れたベースライン品質と予測可能な題材」と説明があります。

NovelAI Diffusion Anime (Full)

より幅広いデザインに対応した設定です。

R18なイラストを描きたい場合には、こちらを選択します。

NovelAI Diffusion Furry (Beta)

ケモノ系のイラストを描きたいときに設定します。

毛皮や擬人化された動物をテーマにしたコンテンツを簡単に作成できるベータ版モデルです。

Image Resolution

画像サイズ(画像解像度)を設定します。

大きく分けると「Normal」「Small」「Large」の三種類があり、それぞれ生成に使うAnlasが異なります。

Anlasを節約したいならば、画像サイズの小さい「Small」から選びましょう

Number of Images

一度に生成する画像の枚数を設定します。最大は4枚です。

生成枚数が多いほど、消費するAnlasは増加します。

Model-Specific Settings

「Undesired Content」で除外したいコンテンツを設定できます。

デフォルトの「Low Quality + Bad Anatomy」から変更しなくてもよいかと思います。

化け物を作りたいならば、ほかの設定を変えてみましょう。

惜しいイラストができたら再生成してみよう

Generateボタンからイラストを生成したら、「雰囲気は好きだけど、ちょっと惜しい」ようなイラストができることが多々あります。

そんな時は「Variations」を押してみます。

variations

Variationsを押すと、同じテイストで3枚のイラストを追加で生成してくれます。

生成した分のAnlasは消費されるので注意してください。

Enhanceで仕上げる

好みのテイストのイラストができても、顔や指などの細部に違和感が残る場合があります。そのときは「Enhance」で仕上げましょう。

enhanceの使用例
いいイラストだが、目や脇あたりに違和感がある

生成したイラストの右上に、Enhanceボタンがあります。

  • Magnitudeで設定する方法
  • StrengthとNoiseで設定する方法

「Show individual settings」から上記の二種類を選べるのでお好みで設定します。

ふたつの違いは、StrengthとNoiseを個別に設定するか、組み合わせた値(Magnitude)で設定するかの違いです。

簡単に行いたいならば、Magnitudeを選べば問題ないでしょう。

enhanceの結果
細部が自然になりました

Magnitudeを3に設定し、Enhanceをかけました。

目元がはっきりしたり、体や衣服の細部が自然になりましたね。

イラストを生成できたら必ず保存しよう

NovelAIには、生成した画像の過去の履歴を復元する機能はありません

一度ブラウザを閉じたり、更新したりするとせっかく作ったイラストが消えてしまうので、いいイラストができたら自身のパソコンに保存することを心がけましょう

保存されたイラストのファイル名には、生成に使用したプロンプトが使われるため、どんな呪文で作ったか確認するのにも役立ちます。

画像からイラストを生成する方法【img2img】

プロンプトだけから生成するほかに、自分で用意した画像+プロンプトでイラストを生成することもできます。

これを「img2img(image to image)」と呼んだりします。

画像をアップロードする

左上にある「Upload Image」から画像をアップロードできます。

ここでは、例として下記の画像からイラストを生成してみます。

img2imgに使う画像
雪の積もる森の中にいる翠さん

Uploaded Image Settings

img2imgの設定

画像をアップロードすると設定欄に「Uploaded Image Settings」の項目が追加されます。

  • Strength:AIがどれだけ変更できるか。大きいほど元の画像と違う画像が出力されます。
  • Noise:詳細な画像が出力される値。大きすぎるとイラストが崩れます。

img2imgの制作例

試しにimg2imgを使ってイラストを生成してみました。

img2imgで生成した画像

「Strength:0.7、Noise:0.1」で作っています。いろいろ値を試してみての結果なので、用意した画像によっては、ほかの値のほうがいいかもしれません。

ちなみにプロンプトは下記のとおりです。

{{masterpiece}}, high quality, highly detailed, small breast, silver long hair, dress, Mysterious forest covered with snow, girl, blue eye,big ice hair ornament

用意した画像に合わせた、容姿の説明・背景の説明を追加しています。

とくに容姿については詳しく追加しておかないと、黒髪になったり、体型が変わったりするので注意が必要です。

NovelAIを使いこなすTips

NovelAIを使ってイラストを生成するTipsやアイデアをまとめます。

より満足のいくものを作る参考にしてください。

ハイクオリティな呪文がそろった『元素法典』

中国の有志たちによって作られた「元素法典」というものがあります。

NovelAIのプロンプトを研究したもので、思い通りのイラストを作るためのプロンプトが詰まっています。

まるで魔導書のような仕立てをされているので、見てみるだけでも楽しいですよ。

また、元素法典を日本語に翻訳してくれている方もいます。

こちらもおすすめです。

【個人VTuber向け】ファンアートを自分で作る

個人VTuberの方は、自分のイラストを作るのに便利な方法です。

有名VTuberならば、ファンの方々がイラストを描いてくれる機会も多くお借りすることもできますが、個人の新人VTuberだとそうはいきません。

NovelAIを日々のツイートやサムネイル作成などの、コンテンツ制作に役立てることも可能です。

ファンアートの例
セルフファンアート

冒頭で紹介したイラストも、「翠さん」のアバターからimg2imgで制作しました。

ちなみにプロンプトは、下記のとおりです。

{{masterpiece}}, high quality, highly detailed, small breast, silver long hair, dress, girl, wind, spread arms, blue eyes

エッチなイラストを描くには

エッチなイラストも制作できます。

  • NAI Diffusion Anime(Full)を設定
  • プロンプトに「nsfw」を入力

追加で服装や姿勢などの特徴を入力すると作れてしまいます。

具体例はここでは記載できませんが試しにやってみたところ、普通に全裸のイラストもできてしまったので、なんでしょう…教育的によくないと思います…。

キャラクターデザインを行う

NovelAIはキャラクターデザインにも活用できます。

プロンプトに「three views from front, back and side」や「costume setup materials」を追加すると、三面図や衣装にフォーカスしたイラストを作れるようです。

キャラクターデザインの例

自分でイラストを描く際の参考にしたり、メタバースやVTuber活動に使うアバター制作の設計に使うと良いかもしれません。

アバターを自分で作らなくても、イラストをもとにプロへ依頼し、要望を伝えるのにも役立ちます。

thumbnail_vtuber_request 【個人向け】VTuberモデルやイラストを依頼するには?相場や注意点もまとめて解説

まとめ

まだ賛否の分かれるAIイラストですが、悪用しなければ素晴らしい技術です。

工夫次第でいろんな活用方法がありそうですね。

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