Live2Dアバターを動かせる『VTubeStudio』。多くのVTuberが使っている定番ソフトです。
この記事では、VTubeStudioの基本の使い方から、Webカメラの代わりにiPhoneやAndroidを使った方法など網羅的に紹介します。
VTubeStudioでできること
『VTubeStudio』は、Webカメラを使ってLive2Dアバターを動かせるソフトです。
以下のような特徴があります。
- WindowsでもMacでも使える
- 簡単にモデルをインポートできる
- つけ髭や帽子など、デフォルトでアイテムが用意されている
- 全機能無料で使える
- Webカメラの代わりにiPhone・Androidが使える
それぞれ順番に解説していきます。
WindowsでもMacでも使える
Live2Dを取り扱える、Mac対応のソフトは『VTubeStudio』だけです。
(現在はMac対応ソフトも増えましたが、依然としてVTubeStudioは優秀なソフトです)
Windowsユーザももちろん使えます。
簡単にモデルをインポートできる
指定のフォルダにLive2Dのデータを入れるだけで、モデルを使うことができます。
モデル制作を依頼した場合も、「VTubeStudio対応(VTS対応)」で作っていただける場合も多いです。
また、設定も自動で行うことも可能で、すぐに動かすことができます。
スマホにインポートするのも簡単で、USB接続で送信できます。詳しい方法は「【スマホ】Live2Dモデルを読み込む手順」で解説します。
デフォルトでアイテムが用意されている
つけひげや猫耳をはじめ、たくさんのアイテムがデフォルトで用意されています。
アバターにくっつけることができ、体の動きに合わせて一緒に動かすことができますよ。
自分で用意したアイテムを新しくアップロードすることもできます。
全機能無料で使える
VTuber活動に必要な機能はすべて無料で使うことができます。
無料版では左下にキャラクターが表示されますが、アバターと重なることはないので、気にせず使えるでしょう。
もし邪魔な方は、1,500円のDLCで消すことができます。
Webカメラの代わりにiPhone・Androidが使える
トラッキングはWebカメラで行われますが、代わりにスマホを使うこともできます。
ただし、5分以上連続して利用するには、スマホ内で約3,000円の課金が必要です。
VTubeStudioで顔バレすることはある?
結論から言うと、VTubeStudioを使えば顔バレの可能性はありません。
カメラでトラッキングした表情は、ソフト内で表示されることはありません。
輪郭は表示されますが、個人と結びつく心配はないでしょう。
VTubeStudioに必要な機材
VTubeStudioを使ってVTuberになるために必要な機材をまとめます。
PC
VTubeStudio単体にはスクショ機能はありますが、ライブ配信機能はありません。
そのため、スマホではなく、必ずPCを用意する必要があります。
OSはWindowsもしくはMacで利用可能です。
同時にゲームも起動したい場合は、低スペックだとカクつく場合も考えられます。この点も考慮して準備しましょう。
Webカメラ
PCに接続したWebカメラを通じて、表情や体の動作をトラッキングします。
PCにカメラが内蔵されていれば問題はありませんが、ない場合は別途購入が必要です。
まず紹介するのは、logicool製のWebカメラ「C920n」です。
- 解像度:1080p
- フレーム:30fps
- 自動フォーカス
- 自動光調整
「1080p、30fps」と高画質のwebカメラで、多少部屋が暗くても認識してくれるため、VTuber活動の定番商品です。ビジネスやゲーミング製品で有名なlogicoolの商品なので、保証もしっかりしています。
VTuber用だけでなく、手元配信などの実写用にカメラを用意したいならば上位モデルの「C922n」がおすすめです。
- 解像度:720p、1080p
- フレーム:60fps(1080pのときは30fps)
- 自動フォーカス
- 自動光補正
- 三脚付き
「1080p、60fps」と高画質でなめらかに動きます。コスパを考えるならばこのカメラが最強です。C920nと同じく部屋が暗くても顔を認識してくれ、光の反射にも強い特徴があります。
また、VTubeStudioではWebカメラの代わりに、スマホ(iPhoneやAndroid)を使うこともできます。
利用するには、スマホにアプリ版VTubeStudioのインストールが必要です。加えて、PCと5分以上接続するには、およそ3,000円のPro版にしなければいけません。
ただし、iPhone(iOS)とAndroidでは性能に大きく差があります。
iOSには、「ARKit」という高精度のフェイストラッキング機能を搭載しています。
iPhoneX以降の機種に搭載されており、細かな表情を認識できるものです。
一方、Andoridにはこれほど高精度のものはなく、まばたきもトラッキングできないとのこと。
カメラ代わりに使うならば、iPhone一択でしょう。
スマホ版のセットアップもこの記事内で説明するので、参考にしてください。
Webカメラとスマホカメラはどちらがいい?
Webカメラのほうが利便性が高いかと思います。
- PCだけの操作で済むので接続が用意
- 配信中もスマホをさわれる
- コメントをスマホで見たい人にも最適
スマホ版の課金に3,000円使うなら、Webカメラを買った方がいいかと思います。
マイク
ライブ配信に必要なマイクも紹介します。
お手軽に始めるには、USBマイクの「HyperX QuadCast S」は、広く人気があり定番の製品です。
オーディオインタフェースを別途購入する必要はないため、簡単で費用を抑えることもできます。
指向性(音を拾う範囲)を調整できたり、マイクのてっぺんにミュートボタンがついており、優しく触れるだけでオンオフを切り替えることができる機能は必見です。(とっさのくしゃみに間に合うので私もよく使っています)
もっとかわいいデザインがいい方は、少々値段は上がりますが、こちらがいいでしょう
白が基調のデザインとライティング機能が特徴です。
VtubeStudioでは設定をすれば、Live2Dモデルをマイク入力に合わせて動かすこともできます。
VTubeStudioのインストール方法
PCとスマホのそれぞれでのインストール方法を説明します。
【PC】SteamからVTubeStudioをインストール
PC版はSteamからダウンロードできます。無料です。
PCゲームやPCソフトの配信プラットフォーム。一言でいうなら「ゲームストア」です。
たくさんのゲームをダウンロードできます。
PCゲーマーならほとんどが知っている、メジャーなサービスです。
Steamの『VTube Studio』製品ページにアクセスすると、「無料」のボタンからダウンロードができます。
もしSteamをまだインストールしていなければ、Steamのインストール・アカウント作成が必要な旨が表示されるので指示に従ってください。
【スマホ】ストアからVTubeStudioからインストール
【スマホ】ストアからVTubeStudioからインストール
スマホの場合は、各ストアからダウンロードできます。
ただし、スマホ単体では動画撮影・ライブ配信はできないため、PC版もインストールする必要があります。
アプリ版とPCソフト版の連携方法は後述します。
Live2Dモデルを用意するには
デフォルトのモデルもいくつか用意されていますが、オリジナルのモデルを使いたいという方は多いでしょう。
モデルを用意する方法には以下のようなものがあります。
- 自作する
- オーダーメイドで作ってもらう
- 完成品を購入する
ここでは、多くの人に当てはまるであろう、「オーダーメイド」「完成品を購入」について紹介します。
オーダーメイドでモデルを作ってもらうには、「SKIMA」や「ココナラ」といったスキルマーケットで依頼するのがおすすめです。個人がプロへ簡単に依頼でき、過去の実績や予算感からあなたに合ったクリエイターに依頼することができます。
詳しくは以下の記事で説明しているので、参考にしてください。
「完成品を購入する方法」は、オリジナルのモデルを用意する最も時間がかからない方法です。
依頼する手間がかからず、完成形を見て選べるため、活動のイメージがつきやすい特徴もあります。
購入の方法は以下の記事で紹介しています。
【PC】Live2Dモデルを読み込む手順
VTubeStudioのインストールと、モデルの準備が終わったらPCにモデルを読み込みます。
スマホをWebカメラ代わりに使いたい方も、PCでの操作は必要です。
左上の「人型マーク」からモデルを追加できます。
もしマークが表示されていなければ、画面をダブルクリックすれば表示されます。
続いて、画面下部の「自分のモデルをインポート」のアイコンを選択します。
「フォルダを開く」を選択し、モデルを格納するフォルダを開きます。
最後に、用意したLive2Dモデルを格納します。ドラッグ&ドロップでOKです。
これで、モデルの読み込みは完了です。
読み込みが終わったら、「オートセットアップ」を行いましょう。
後述の「オートセットアップを行う」の項目で解説します。
【スマホ】Live2Dモデルを読み込む手順
スマホをWebカメラ代わりにするだけならば、スマホにモデルをインポートする必要はありません。
スマホにモデルをインポートするメリットは、スクショが取れることでしょう。
ツイート用の画像をサクッと作るのに役立ちます。
画像編集はスマホで行いたいという方もいるかと思うので、インポートしておいてもよいでしょう。
ここからは、スマホにLive2Dモデルを読み込む手順を説明します。
スマホとPCをケーブルで接続し、歯車マークの「設定」を開きます。
「USB接続設定」の項目をオンにします。
スマホで設定したUSB設定をPCでも行います。
同じく、歯車マークの「設定」→「USB接続設定」をオンにします。
これで接続が開始されました。
送信したいモデルを表示した状態で、左上の人型アイコンを選択します。
「スマホにモデルを送信」の項目を選択すれば、スマホにモデルを取り込むことができます。
これで作業は完了です。
VTubeStudioのアプリ内で、アバターを使えるようになります。
VTubeStudioの操作方法と基本設定
VTubeStudioの基本的な操作と、設定が必要な部分をまとめて解説します。
基本的なメニューの操作は上記画像の通りです。
もしメニューが表示されていない場合は、画面をダブルクリックすることで表示できます。
日本語表記に変更する
日本語表記になっていない場合の対処法です。
メニューより「設定」を選択。
画面右上の「A、あ」ボタンを選択すれば言語選択ができます。
オートセットアップを行う
「設定」から画面左上の「人型マーク」→「オートセットアップ」で、自動的にパラメータを設定してくれます。
モデルを追加したらまずはこの設定をしてみましょう。
画面をスクロールすると、その他パラメータを設定できます。
もし動作に違和感があれば、必要に応じて変更しましょう。
モデルの位置変更・サイズ変更の方法
モデルは「クリックしながらドラッグ」で動かすことができます。
サイズ変更は、「マウスのスクロール」。
回転は「Ctrl + マウスのスクロール」です。
Webカメラの設定
「設定」からWebカメラをオンにできます。
「オートスタート」をオンにしていると、起動時に自動的にカメラをオンにしてくれるので楽になります。
スマホをカメラ代わりに使うには
スマホ版を起動し、PCとUSB接続します。
「設定」の中にある「USB接続設定」→「USB接続開始」をオンにします。
PC版では、「設定」の歯車マークを選択→「USB接続設定」→「USB接続開始」をオンにします。
これで、スマホをWebカメラ代わりに使用することができます。
まばたきの設定
「両目でまばたきしているが片目しかしない」などまばたきの挙動がおかしくなる場合の設定です。
「設定」→「カメラマーク」にある、「まばたきをリンクする」で設定します。
「常にリンクする」にすることで、両目同時にまばたきがされます。ただ、ウインクができなくなるので注意してください。
キーバインドを確認する
「設定」→左上の「再生マーク?」から、モデルに設定されているキーバインドアクションを確認できます。
たとえば、上記の画像では「RightShift(右のシフトボタン)とPで髪飾りを変更」ができます。
どのキーで表情や差分を変更できるか忘れた際は確認しましょう。
音声リップシンクの設定
「設定」の歯車マークからリップシンクの設定もできます。
リップシンクをオンにすると、表情からだけでなく、マイクから入力された声からも表情を変更してくれます。
アイテムを使う
VTubeStudioには、デフォルトでアイテムが用意されています。
メニューより、星のマークを押せばアイテムを追加できるようになります。
メニューが表示されない場合は、画面をダブルクリックです。
もし設定を開いている場合は、右上に×マークがあるので、×で設定を閉じてから画面をダブルクリックしてください。
アイテムはモデルにくっつけることができるので、動きに合わせてついてきてくれます。
アイテムを追加する
新しくアイテムを追加したい場合の操作方法もまとめます。
- 画像→透過PNG
- 動画→フォルダに連続したPNGをまとめる
上記の形式で用意したアイテムを追加する方法は、
/VTube Studio_Data/StreamingAssets/Items
のフォルダに、画像ファイルを追加することでアイテムを追加できます。
VTuberモデルをOBSに表示させる
VtubeStudioをOBSに表示させるには、二つの方法があります。
- バーチャルカメラと映像キャプチャを使う方法
- ゲームキャプチャを使う方法
おすすめは前者の「バーチャルカメラ」を使う方法です。それぞれの特徴もあわせて説明していきます。
バーチャルカメラと映像キャプチャを使ってOBSに表示する
ときにはライブ配信中に、VTubeStudioを操作してアイテムの操作や表情を変えることもあるかと思います。
その時の問題点として、ソフトのUIがどうしても映ってしまうことがあります。
このUIが映ってしまうのを防ぐのが「バーチャルカメラ」を使った方法です。
ただし、バーチャルカメラの機能はMacに対応していないので注意してください。(windowsの方は問題なく使えます)
具体的な方法は下記の記事内で説明しています。
ゲームキャプチャを使ってOBSに表示する
映像キャプチャがうまく動作しない方は、ゲームキャプチャを使って表示させましょう。
とはいえ途中までは同じ操作です。VTubeStudio側で背景画像を設定します。背景透過をしたい方は「透過」にチェックを入れることを忘れずに!
操作が異なるのはOBS側の設定です。
ソースに「ゲームキャプチャ」を追加します。詳細設定は下記のとおりです。
- モード:特定のウィンドウをキャプチャ
- ウィンドウ:VTube Studio
- 透過を許可:チェックを入れる
ゲームキャプチャを使用すると、下記のようにUIが表示されます。
なるべくUIは消したいので、トリミングをしておきましょう。
Altを押しながら上記画像の赤線部分をサイズ調整するとトリミングできます。
以上でOBSに表示させる設定は完了です。
まとめ
基本的な使い方は以上のことを抑えておけば、問題ないかと思います。
当サイトでは、VTuber活動に便利なツールの提供と情報を発信しています。
ぜひほかの記事も見ていってください!
コメント
コメント一覧 (1件)
すみません
Live2Dモデルを自作 についてですが
専用のサイトとかあるのでしょうか?できれば無料で作りたいのですが。